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生体内吸収研究からビタミンD3薬物動態概算のための新しいアプローチ

Novel Approach for the Approximation of Vitamin D3 Pharmacokinetics from In Vivo Absorption Studies Pharmaceutics 2023; 15: 783

コレカルシフェロールの薬物動態を評価する新たな方法を提案し、その方法を用いて製剤の違い(リポソーム製剤vs油性製剤)による薬物動態を評価した研究。新たな評価法は臨床試験における短時間吸収データと生理学に基づく数理モデリングを組み合わせた方法。

Graphical Abstract

Graphical Abstract 生体内吸収研究からビタミンD3薬物動態概算のための新しいアプローチ
無作為に選んだ人の血清中カルシジオール濃度(C25(OH)D3(t)-C25(OH)D3(0))の時間依存性増加。 ビタミンD3欠乏症患者の薬物動態曲線。X軸が血中カルシジオール(ビタミンD3)濃度で、Y軸が時間を示す。連続曲線と点線曲線は、それぞれリポソーム製剤と油性製剤で、リポソーム製剤は油性製剤に比べ明らかな血中濃度の増加を示した。血清中のカルシジオール濃度の単位はng/Lである。

対象:18人の健康なボランティア(24~65歳)。

方法:12時間の絶食後、10,000IUのビタミンD3を、リポソーム製剤または油性製剤で摂取。3週間後、ボランティアはもう一方のビタミンD3製剤を摂取した。

採血:指から50μL以下の血液を8時点で採血;摂取の直前、0.5、1、1.5、2、3、4、5時間後。

解析:リポソーム製剤と油性製剤におけるビタミンD3の吸収は、生理学に基づく数理モデリングを補足した短期吸収データを用いて評価された。生体内で吸収されたビタミンD3の量は、血清中のカルシジオール濃度の増加により推定され、一方、薬物動態曲線の形状は生理学に基づく数理モデルにより再構築された。

結果:リポソーム型ビタミンD3製剤は油性溶液よりも有効であることが示された。

コメント

コレカルシフェロールの吸収(腸)や合成(皮膚)は、活性型への代謝変換の第一段階と第二段階(肝臓と腎臓)の場所に対して遠位に位置するため、いかに効率よく運び届けるかが非常に重要である。

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