不妊症の改善に寄与する
サプリメントの開発を目指して

食と生殖機能先端研究講座

VISION

私たちの目指すもの

不妊の改善に真に効果のある
サプリメントを開発し、
生殖医療の発展に寄与する

河村 和弘研究代表者 教授

近年の社会構造の変化による晩婚化の影響で、高齢不妊患者が急増しており、喫緊の課題となっています。最近の生殖医学研究では、不妊患者の卵子に対するアンチエイジング作用や受精卵の着床促進作用、造精機能の改善作用を示す可能性のあるサプリメントが見出されており、より有効な不妊治療法の開発のみならず、自らできる不妊治療・予防法への貢献に期待が高まっています。

しかし現状多くの不妊カップルが摂取している妊活サプリメントの中には有効性・安全性について懐疑的なものも多く、至適な摂取量や摂取方法も未確定なまま摂取されていることが多くあります。

本講座では不妊の改善に寄与するサプリメントに関して、株式会社パートナーズと順天堂大学による共同研究により、不妊カップルにとって有効なサプリメントの開発を目指します。

研究代表者 河村 和弘

清水 孝彦特任教授

寿命および老化制御シグナルの研究は、過去30年の分子遺伝学的・分子生物学的研究の貢献により大きく発展してきました。並行して、これらのシグナルを制御できる薬や食品素材も少なからず明らかとなり、ヒトにおいて食品等による老化制御(アンチエイジング)の実現可能性が高まっています。

本講座では、基礎老化研究とファンクショナルフード研究の技術支援により生殖機能に有効性を示す食品素材を探索し、不妊の改善に寄与するサプリメント開発を目指します。

特任教授 清水 孝彦

MISSION

私たちの使命

妊活サプリメントの問題点

  • 有効かつ安全な摂取量に関して、
    十分な検討がなされていない。
  • 医療に用いられる通常の薬剤に
    実施されるさまざまな試験が
    行われずに販売されている。
  • 有効性・安全性について
    十分な二重盲検化比較試験が
    なされていない。

本講座で実施する研究

  • 動物試験によるサプリメントの
    有効性・安全性の検証
  • 動物試験およびヒトへの
    外挿による
    体内動態の解析
  • 1および2にて同定された
    サプリメントの
    二重盲検化無作為化比較対照試験による
    有効性評価

不妊カップルにとって有効な
サプリメントを開発する

生殖医療の発展に寄与する

RESEARCH

研究内容

本講座では、パートナーズの研究員と共に順天堂大学において以下の研究を行う。

有効なサプリメントの開発

動物試験による
有効性評価

01

動物試験による有効性評価

  • これまで報告のある妊活サプリメントについて動物試験を
    用いた有効性・安全性の評価
  • 本研究代表者である河村和弘博士の見出したサプリメントの
    有効性・安全性の検証

体内動態の解析

02

体内動態の解析

  • 動物およびヒトにおける妊活サプリメントの体内動態の解析
  • 動物試験を用いたサプリメントの至適な摂取量と摂取方法の確定
  • ヒトへの外挿によるヒトにおける至適な摂取量と摂取方法の決定

臨床試験

03

臨床試験

  • 1及び2の研究により同定された妊活サプリメントの不妊治療に対する有効性評価のための二重盲検化比較試験の実施

※臨床研究審査委員会 (CRB Certified Review Board) の承認と患者同意のもと実施

01

動物試験による有効性評価

これまで複数の妊活サプリメントに関する論文が報告され、不妊治療の実臨床においてadd-ontherapyと称してアンチエイジング、着床促進、造精機能改善などに妊活サプリメントが用いられてきた。また、これらの情報はSNSを通じて一般人に広く拡散し、種々の社会的理由により病院の受診が困難な不妊カップルが、自らできる民間療法の一つとして妊活サプリメントの摂取を行っている。

しかし、妊活サプリメントの有効性および安全性については、十分な二重盲検化比較試験がなされておらず、懐疑的なものも多い。また、有効かつ安全な摂取量に関しても、十分な検討がなされていないのが現状である。

そこで本研究では、動物試験を用いてこれまで報告のある妊活サプリメントの有効性、安全性を詳細に評価する。さらに新たなシーズとして、研究代表者の河村和弘博士が見出した不妊症に有効な可能性のあるサプリメントの有用性、安全性の検証を動物試験により行い、より有効な妊活サプリメントの創出を目指す。

期待される成果

これまで報告のある妊活サプリメントの有効性、安全性が明らかとなる。
さらに、新規の妊活サプリメントの開発が可能となる。

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02

体内動態の解析

医療に用いられる通常の薬剤は、許認可のため、非臨床薬物動態試験、反復投与組織分布試験に加え、安全性を担保するための種々の毒性試験、がん原性試験、などが実施されるが、食品の位置づけにあるサプリメントはこのような試験は行われずに販売されている。そのため、至適な摂取量ですら未確定のまま、妊活サプリメントとして患者が摂取していることが少なからずおきている。

そこで本研究では、動物およびヒトにおける妊活サプリメントの体内動態を解析し、妊活サプリメントとして至適な摂取量を、動物試験を用いて確定し、それをヒトへ外挿することで、ヒトにおける至適な摂取量の決定を目指す。

期待される成果

妊活サプリメントの至適摂取量と摂取方法が明らかになると同時に、
より有効な不妊治療法の開発が期待できる。

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03

臨床試験

上記の研究により、真に有効な妊活サプリメントが同定された場合は、その妊活サプリメントの 不妊治療に対する有効性評価のための二重盲検化比較試験を行う。
本試験は特定臨床研究に該当 するため、臨床研究審査委員会(CRB, Certified Review Board)の承認と患者同意のもと、別途 共同臨床研究契約を締結した上で実施する。

期待される成果

有効性評価のための二重盲検化比較試験により、
科学的に真に不妊治療に有効な妊活サプリメントが明らかになる。

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共同研究講座事務局

株式会社パートナーズ内